【質問】
Hybrid USB Type-C Receptacleとはどんなものでしょうか?
表面実装とスルーホールの両方で実装するタイプの呼称でしょうか?
【回答】
Hybrid USB Type-C Receptacleは,表面実装タイプと貫通スルーホールタイプの混在です。
リペアがやり難いですが、強度を上げるためなどの理由で、ラインナップされています。
【質問】
電気的な特性差はさほど変わらないのでしょうか?
【回答】
ハイブリッドタイプの電気特性が、必ずしも悪いということはないようですが、一般的には、コネクタのセンターハイト(嵌合間口が高い)と電気特性が悪い傾向のようです。
USB Type-Cの規格は、ケーブルの測定と、レセクタプルとプラグを嵌合状態(Mated Pair Connector)での測定に分かれます。ケーブル側はNormative(必須試験)となりますので、所定の規格値を満足する必要があります。一方、嵌合状態の測定は、Gen1(5Gbps)、Gen2(10Gbps)ではInformative(参考試験)となりますので、必ず満足する必要はありません。しかし、Gen3(10Gbps)やThunderbolt3、4では、嵌合状態の試験がNormativeになりますので、必ず規格値を満足しなければなりません。
したがって、ハイブリッドタイプやセンターハイトが高いUSB Type-Cコネクタは、ThunderboltやUSB Type-C Gen3対応であれば、全く問題ありませんが、Gen1やGen2対応の場合は、電気的特性がすべて満足しているとは言えない可能性がありますので注意が必要です。
■参考文献
(1)野崎 原生/畑山 仁/池田 浩昭/永尾 裕樹/長野 英生/宮崎 仁 共著;USB Type-Cのすべて.2020年1月
(2)USB-IF Webサイト,https://www.usb.org/